ポイント!
現在のような厳しい状況下では、会社が継続・発展するには、きちんと目標を定め、計画をしっかり立てて実行していくことが必要です。
1. 経営計画では必要利益を決める!
経営計画を立てるには、次の事項を検討しましょう。
(1)次期の目標利益をいくらとするか
「今期は赤字だったから次期は赤字をなくしたい」とか、「次期にはこれだけ借入金の返済をしなければならない」という観点からも検討するとよいです。
(2)次期の売上高の伸びをどう見るか
次期の売上高をどうするのか。今期と同じでよいのか、今期より見込めないとなると何%下がるのか。逆に今期より見込めるのなら何%アップできるのかなどを検討するとよいです。
(3)次期の粗利益(限界利益)率はどれだけ確保するか
粗利益は今期と同様でいいのか、または仕入先等に交渉して仕入価格を下げ粗利益(率)を上げることは可能かどうかを検討しましょう。
ちなみに、今期と同じ掛け率で仕入れて同じ価格で販売するのであれば、粗利益率は変わりません。
(4)次期の従業員の給与・賞与をどう見るか
従業員の給与等を今期と同じとするのか、業績が厳しいため下げるのか、あるいは次期は上げるのかどうかといったことを検討しましょう。
(5)次期の従業員(役員を含む)数を何人とするか
社員数を現状のままとするのか、あるいは減らすのか・増やすのかといったことを検討しましょう。
※以上の検討を行い、「現状維持の場合」「現状より若干よくなる場合」「現状より低迷する場合」の3通りをシュミレーションしてみるとよいと思います。
2. 経営計画を立てる順序
経営計画は、基本的には次のような順番で立てていきます。
(1)自社の現状認識
過去2〜3期分の自社の財務諸表等の資料をもとに、自社の強み・弱みをしっかりと認識しましょう。
(2)環境変化の予測
自社を取りまく経営環境(経済・社会、市場、競合商品、他社の動向など)を的確に予測しましょう。
(3)必要利益の算定
自社が必要とする利益を算出しましょう。
(4)必要売上高の算定
必要利益を確保するために必要な売上高を算定しましょう。
(5)費用の見直し
必要利益の確保に向け、固定費など費用の見直しをしましょう。
(6)実現可能かどうか検討
必要売上高等の実現可能性を検討しましょう。そして業績向上に向けた具体策を検討します。
(7)経営課題を明確にし経営方針の作成
3. ポイントは目標を立てブレイクダウンすることです!
No.1では製造業社の例を紹介していますが、製造業に限ったことではありません。年間売上げ目標をもとに、お店なら1日の売上目標を、営業担当者がいれば各人別に1日あたりの売上目標などを算定するなど目標をブレイクダウンします。
そして「何をいくつ売れば達成できるか」まで明確にしておくようにしましょう。
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