(具体例)
建物を賃借し、店舗として使うために、次のような内部造作を行ないました。この耐用年数はどのように見積もったらよいですか?
(1) 室内装飾品(金属製) 60万円
(2) じゅうたん張替え費用 30万円
(3) その他の木造内装部分 440万円
以上、合計530万円です。
アドバイス
内部造作の耐用年数は、18年を適用します。
他人の建物に内部造作をした場合の耐用年数についてですが、他人の建物に内部造作をした場合は、内部造作を一つの資産として、その建物の耐用年数、造作の種類、用途、使用材質などを勘案して合理的に耐用年数を見積もることになっています。
従って、内部造作を材質等に区分して、それぞれの個別耐用年数を求めます。
(1)の室内装飾品(金属製)について
耐用年数等省令別表第一の「器具及び備品」の「1 家具、電気製品、ガス機器及び家庭用品」の「室内装飾品・主として金属製のもの」にあたりますので、個別耐用年数は「15年」になります。
(2)のじゅうたんの張り替え費用について
耐用年数等省令別表第一の「器具及び備品」の「1 家具、電気製品、ガス機器及び家庭用品」の「じゅうたんその他の床用敷物・その他のもの」にあたりますので、その張り替え費用とともに個別耐用年数は「6年」になります。
(3)のその他の木造内装部分について
天井、壁面等の造作なので、耐用年数等省令別表第一の「建物」の「木造又は合成樹脂造のもの」の「店舗用」のものにあたりますので、個別耐用年数は「22年」になります。
質問の場合、具体的に何年になるか
質問の耐用年数を算定しますと次のようになります。
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取得価額 |
個別耐用年数 |
個別耐用年数 |
(1) |
60万円 |
15年 |
4万円 |
(2) |
30万円 |
6年 |
5万円 |
(3) |
440万円 |
22年 |
20万円 |
計 |
530万円 |
? |
29万円 |
? = 530万円 ÷ 29万円 ≒ 18年
従って、質問の場合の内部造作の耐用年数は、「18年」となります。
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