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貸し渋り・貸し剥がし対策:「企業格付け」アップ作戦! Q&A
5. 正しい決算書と経営計画はこんなに大事です!
■ 参考事例と改善ポイント
(2003.12.23)
■ 参考事例と改善ポイント(2003.12.23)
■あくまでも参考ですが、こんな事例があります。
C社は昨年創業した際に、事業用施設(土地は借地)の建設資金として政府系金融機関から1億5,000万円、D銀行(地方銀行)から4,000万円の合計1億9,000万円を借り入れていました。
この際、D銀行からの融資においては、保証協会の保証(金利1%)と土地建物の抵当権の設定、さらに連帯保証人3人をつける必要がありました。
その後、創業から数か月が経過しても、C社は試算表も出せない状況でした。返済に不安を感じたD銀行は、E税理士に『融資先のC社から正確な資料が入手できないので、企業を支援してほしい』と依頼しました。
そこで、E税理士は、まず第1段階として、記帳指導等により月次決算体制を構築し、銀行へ信頼性のある資料提供を可能にし、第1期目の決算後に銀行に対して決算説明と経営計画の説明を行い、格付けを改善しました。
つぎに、第2段階として、返済原資の確保のために、役員からの借り入れ(2,000万円)と自己資金(1,100万円)そしてD銀行からの借入(1,000万円)の合計4,100万円d、事業用施設の土地(借地)を購入し、従来支払っていた「地代(480万円)」と「元金返済(100万円)+支払利息(30万円)+固定資産税(50万円)」との差額から営業キャッシュ・フローを確保しました。
この際、C社は従来よりも格付けがアップしていたため、保証協会の保証も必要なく、以前よりも有利な条件で融資を受けることができました。
そして、第3段階として、土地の購入にあてた役員からの借入を現物出資し、それをE税理士が、平成15年4月より施行の改正商法により、現物出資の財産評価の証明をし、増資を実施。明確にC社の自己資本を増加させ、財務体質を改善しました。
このことにより、C社は財務体質が改善され、また、格付けが向上したことにより、以前よりも有利な条件で融資を受けられるようになりました。
一方、D銀行は、C社から正確な資料を入手できるようになりました。
■創業した会社が財務体質を改善した事例を聞いてみると、改善策のポイントは次の5つであると考えられます。
- 月次決算体制の確立
- 経営計画書の作成
- 企業格付けの向上
- キャッシュ・フローの確保(返済原資の確保)
- 現物出資による自己資本の増加
なぜ正しい決算書と経営計画が大切かということがおわかりいただけましたか? |
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